池井戸 潤さんの「下町ロケット」を読みました。
今さらかもしれませんが、池井戸 潤さんの「下町ロケット」を読み終えました。
すでに、ドラマ化もしていた作品ですが、原作を読むのは初めて。
ついでに、ドラマも1話と最終話を見ただけなんですが、どうも動画とかドラマになるとね。
自分のペースで読める読書の方が、私にはわかりやすいんですよね。
ということで、読んでみた感想です。
まず、最初に、佃製作所の特許を取った部品が、ナカシマ工業に訴えられた所から始まりますが、最初の弁護士は、全然ダメで。
会計の殿村さんが「生半可なことなんて、言わなきゃいいじゃないですか!」のドラマの名シーンがあって、何となく懐かしく感じたり。
で、新しい弁護士を、別れた妻に紹介してもらった佃社長。
弁護士で、こんなに差があるものだろうかと、すごく勉強になりましたね。
しかも、その弁護士のとった秘策には脱帽。
逆に攻撃をしかけるなんて、すごいことを考えたものですね。
和解案で、56億とか。
本当に凄腕の弁護士さんで、格好良いなぁと。
その後は、帝国重工に話が移りますが、佃製作所が、帝国重工のキーになる部品の特許を先に取得し、その特許を巡って、ひと悶着あったり。
最初は、売って下さい。と言って、佃さんは拒否し。
次なる手を売って来た、帝国重工の「特許利用料を払うから。」の提案もつっぱねて。
佃社長は、部品を作らせてくれと進言します。
夢を追いかけたって良いじゃないか。そう佃社長は言いますが、最初は若い営業マンを中心に、一旦会社がバラバラになりそうな予感もしましたが、帝国重工の嫌がらせともとれるテストを受け、「舐められてたまるか!」と逆に、佃製作所は、発奮します。
結果、テストは良好。
その後、不良品と言われたこともあっても、原因を追究したら、それは別の部品で。
最終的には、佃社長の念願でもあった、自分の会社の部品を使った、ロケットが発射されます。
以前は、失敗したことのあるロケット発射。
今度はどうなるんだろう?とワクワクしながら読みました。
カウントダウンが始まり、ロケットは…!
人間模様の描写が素敵で、ついつい読み入ってしまいました。
やっぱり、個人的には、会計の殿村さんが好きだなぁ。
津村さんとか山崎さん、江原さんとかも素敵でしたが。
そして、私はなまじっかドラマを見てから本を読んだせいか、社長が阿部さんのイメージしか浮かばなくて困りましたね。
今度、また機会を改めて、下町ロケットのドラマを見たくなりました。
とりあえず、今日は、下町ロケット2 ガウディ計画を読もうと思います。
面白い本でした~(*´ω`*)
ドラマで見たい方は、こちらもどうぞ。
七尾 与史さんの「沈没ホテルとカオスすぎる仲間たち」を読みました。
昨夜は、七尾与史さんの「沈没ホテルとカオスすぎる仲間たち」を読みました。
タイトルに惹かれて、借りてきたんですが、中身はライトノベルみたいで、読みやすかった反面、何だか物足りなさを感じた作品でした。
ちなみに、沈没というのは「堕落したバックパッカー」みたいな意味のスラングで。
カオスすぎるというのは、「めちゃくちゃ」みたいな意味のネットのスラングらしいです。
私は読み終えてから、この意味を知ったので、なるほどなぁと思いましたが、もしタイトルの意味が最初からわかっていたら、中身を推測できる方もいらっしゃるかもです。
タイのホテルに在住している日本人達の生活のお話になりますが、まず、ある殺人事件が起きてしまい、犯人がわからないという事態に。
日本だと問題になりますが、タイだったせいか、外国人の死には余り警察も動いてくれないということで、話だけが広まり、犯人は見つからず。
バックパッカー御用達のホテル「ミカド」に住んでいる日本人は、主人公の「一橋さん」を筆頭に、面倒見が良くて元記者の「ロクさん」、愛玩動物を食べるのが好きな通称「チワワさん」、麻薬中毒の「斎藤さん」、アングラに精通したPCオタクの「マイコンさん」、ゴルゴ13を意識したのか強面の「ゴルゴさん」そして、紅一点。とは言っても、ミカドには済んでいない「春奈さん」
タイでは、街頭で配られているティッシュに、顔写真入りで、殺人犯の顔が描かれているんですが、今回はこのティッシュが、重要な役割を持ってきます。
そのうちに、「小林さん」という新メンバーも加わり、賑やかな感じになったミカドホテルの生活ですが…。
ある時に、マイコンさんが「Before After」という医学的に整形が出来るというソフトを手に入れて、皆に披露したことから、事件は始まります。
このソフトのすごい所は、写した顔写真から、医学的に整形するとどうなるのかを検討出来る所で、もっとすごい所は、整形した顔写真を元に戻すとどうなるのかがわかる所。
でも、そんな時、マイコンさんが、突然殺されてしまい。
ただ一つ残っていたパソコンから、フィガロという人物とコンタクトを取ろうとした所、犯人に先回りされて、フィガロさんは、ダイイングメッセージを残して無くなってしまいます。
でも、一橋さんは、そのメッセージとソフトの共通性を見つけ、自分で顔写真を使って、犯人を割り出そうと試みて、出来上がった顔は、何と!あの人だった…!
最後は、窮地を脱して、日本に帰ってくる一橋さん。
ラストは爽やかで、結果的にオーライ!みたいな感じで終わります。
飲んだ指輪が…のラストは、ちょっとあれでしたが、コメディタッチで終わるのが良かったですね。
今夜は、下町ロケットを読むつもりです。
さて、今日も頑張ろう!(*´ω`*)
東野圭吾さんの「人魚の眠る家」を読みました。
昨夜は、夜眠れず、今朝の7時から1時間だけの睡眠でした。
不思議と眠くないですが、これが続くときついので、今度から夜寝る前の読書はやめておこうかな?何て思ったりもしています。
母と一番下の妹は、逆らしくて、本を読んでいる間に眠ってることが何度も。
私は、本を読むと目が冴えるんですが、家族であっても違うものですね。
それはそうと、感想ですが。
まず、この本は、ミステリーではないです。
テーマは、多分臓器移植についてだと思うんですが、突然自分の娘がプールでおぼれてしまい、脳死状態になる。と言う所から、物語は始まります。
プールの排水溝に指を挟まれ、息が出来なくなり、脳死状態に陥るわけですが、最初は両親共に、臓器提供を拒む姿勢をとります。
決定的だったのは、脳死判定をする直前に、娘の手が動いたこと。
脳死判定を中断し、家での介護に踏み切ります。
夫の会社は、身体障害者向けのマシンを作っていて、それが脳が動かない状態でも出来るのかという、一種の実験も兼ねて、夫は多額のお金をつぎ込みます。
夫人は、夫の社員の助けもあり、娘に筋力をつけさせることを望みます。
脳死状態が二年も続くのは稀なことであり、また、見ているだけでは、死んでいるようには見えず、肌の血色も良くなり、夫人は心安らかに介護をします。
同じ時期に、ある子供の臓器移植のために、寄付を集める方達が出てきて、結果的に、寄付の金額が貯まる前に、臓器移植をするはずだった子供は死んでしまいますが、寄付に参加したある婦人は、脳死状態にある子供が、臓器移植を拒んでいるせいで、日本で臓器移植手術を受けられないということに疑問を投げかけます。
臓器移植のレシピエントがいないせいで、国内で臓器移植が受けられず、死んでしまう子供。
特に臓器移植の子供の臓器が集まらず、結果的に、海外で多額の費用をかけて、手術を受けるしかない現状。
そして、脳死状態にある娘の弟に、異変が現れます。
彼は、姉のことで、友達に苛められるんですね。
母である夫人には、脳死状態であることを認められない。
でも、その価値観を、家族に強要しようとして、弟の誕生日に、夫に詰め寄られます。
そんな夫人は、ある暴挙に出て、警察に判断を委ねます。
その後です。夫人が娘の傍で眠っている時に、娘の声が…
最終的には、娘の脳死状態を認めることになり、臓器移植を願う両親ですが、そのお陰で、ある子供の命が助かり。
臓器移植の問題は、根が深いですが、私が同じ立場なら、どうしただろう?と考えさせられる物語でした。
いくら眠っているように見えても、やっぱりそれは死人と同義なんでしょうね。
でも、ラストが爽やかで、冒頭の少年との出会いは、ああ、そういうことだったんだと思いました。
最終的に、家族全員が幸せになれたのは良かったです。
ミステリー以外も、やっぱり良いものですね。
今日は、何を読もうかな?(*´ω`*)
東野圭吾さんの「真夏の方程式」を読みました。
今日は図書館に本を返しに行く日ということで、昨夜急いで残りの本を読みました。
朝にまた本を借りてきたので、今夜も楽しみです。
さて、真夏の方程式ですが。
感想から先に言うと、とっても面白かったです。
複雑に絡み合う家族関係。
海を汚すことに反対する人達に、湯川教授がどちらの味方もせずに、良い所は良い所。悪い所は悪い所と言う風な感じで、諭すシーンは格好良かったですね。
両親が忙しいからと言って、おばさんとおじさんの家に、主人公の少年が出かける所から、物語は始まりますが、電車内で、携帯電話を注意された少年を助けてくれる、湯川教授がまた格好良い!
確かに、電磁波を防ぐなら、アルミホイルと言う手があったなぁと。
席を離れようとしていた主人公に、「席を譲る必要はない」と一蹴。
そこで思い出すのが、優先席の話。
私は病人でもないですし、怪我人でもないので、優先席に座るのは避けていましたが、最近では親切心から席を譲ろうとすると、「必要ない」などと言われて、傷つく人もいます。
好意で言った言葉なのに、こういう態度に出られると、何か悲しくなりますよね。
でも、昔祖母から聞いた話では、電車内で席を譲られて「私って、そんなに歳に見えるのかねぇ。」と嘆いていたので、席を譲るのって、色々大変だなぁと思います。
祖母は、ありがとうと笑顔で譲られたそうですが、お年寄り扱いされるのを嫌う方もいますから、本当にこう言う時の対応は難しいですね。
草薙刑事も、今回は大活躍しますが、湯川教授には「今回は君たちの負けだ。」などと言われるシーンもあり、でも、湯川教授には、全てがわかっていたんですよね。
一人の人生を狂わせるかもしれないからと、最後は、草薙刑事にも真相を話しませんでしたが、ヒロインの女性には、真犯人を語ります。
子供を利用したと言えば簡単かもしれませんが、どの人も家族を、大切な人を守ろうとした結果で。
主人公の少年が、将来この時の事件を思い出して、どう思うのだろう?と。
湯川教授が、少年の自由研究を手伝ってくれる所は、すごくほほえましかったですね。
本当に湯川教授の優しさが溢れていたと思います。
映画にもなっているみたいなので、気になる方は、こちらもチェックしてみて下さい。
でも、湯川教授が、福山さんというのが、個人的にはどうも馴染めなくて。
もっと歳を取った、ちょっと禿げ上がった男性と言うイメージを、最初に持ってしまったので、そこが気になりますね。
もっとも、そういうイメージが出来上がったのは、何故なのか?
未だに、自分自身でもわかりませんが。(; ・`д・´)
すごく面白い話だったので、長さが気にならないくらいでした。
さて、今夜は時間が取れたら、どの本を読もうかな?(*´ω`*)
加納朋子さんの「七人の敵がいる」を読みました。
昨夜は、加納朋子さんの「七人の敵がいる」を読みました。
タイトル通り、主人公の陽子さんには、様々な敵がいます。
時には、夫だったり、義母だったり、先生だったり、PTAだったり。
そう、本作品は、PTAなどの役員にまつわるお話の短編集なんですね。
キャリアウーマンでバリバリ働く陽子さんが、PTAの役員を決める際に、「自分は働いているから無理」と言ったまではまだ良かったんですが、「専業主婦にしか無理じゃないですか?」と言ったことで、PTAを敵に回します。
自分の仕事のため、他の作業や、役員なんてとんでもない!と陽子さんは言いながら、息子のためには、それが間違っているのでは?と思います。
勝気な陽子さんは、状況を考えずに、自分の思ったことを言ってしまったりするので、傍目には世渡りがうまいとはとても言えません。
確かになぁと思う所も多々あり、子供が可愛いというのは伝わってきます。
でも、その子供というのが、実は訳ありで…
先生が敵になる話では、友人の娘さんが先生をきもいと言ってしまったことから、助けてくれないかと頼りにされますが、ロリコンの先生だったら、確かに母としては心配ですよね。
ここでは、陽子さんが編集者として、大活躍したり。
最後の会長さんとの件では、自分と似た所がある会長さんに、正しい保護者のあり方で議論します。
そして、「七人の敵がいる。されど、八人の…ほにゃららら」となるわけですね。
PTAとか児童会とか、とにかく、陽子さんが仕事の合間を縫って、息子のために役員になるわけですが、本当にそれが子供の為なの?と問題提起をします。
読み物としては、結構面白いんですが、こういう展開の作品は初めてだったので、新鮮な感じでした。
たまには、ミステリー以外も読んでみるものですね。
陽子さんのような人が沢山いれば、敵は多くなるかもしれませんが、それでもなぁなぁで終わることもないですし、一人くらいは正論を言ってくれる人がいても、良いのかなぁと。
さて、明日は図書館に本を返しに行く日なので、今日のうちに、全部の本を読んでしまわないと、何だかもったいない気が…。
でも、二週間で5冊は時間が取れないことがわかったので、今度は無難に3冊だけ借りてくることにします。
またまた最近忙しくなってきたので、というのは、一つが終わると、また新しい仕事なり作業なりが増えるという、ごく当たり前の図式に当てはまるからで。
食事の支度も面倒ですが、他にやる人いないですしね。
とりあえず、今日はラーメンにしようかな…。