両角 長彦さんの「ラガド 煉獄の教室」を読みました。
今日はお日様が射して、天気も良く、部屋も心なしか温かい北海道です。
さて、昨夜は、「ラガド 煉獄の教室」を読みました。
またまたタイトルに惹かれ、図書館で借りてきた本ですが、すごい内容でした。
というのも、一応ミステリーっぽい感じではあるんですが、教室という狭い空間で起きた殺人事件。
殺害された少女は、「わたしをかわりに」と言って亡くなったとして、美談で語られるのですが、少女の家族は、一転少女が加害者であるような物言いに、とんでもない!と怒ります。
殺害現場を再現し、加害者に記憶を取り戻させるという試みが行われ、でもそこである女性警官が異議を唱えます。
そのうち、ジャーナリストの男性が、教室はある少年がボスとなり、誰も逆らえなかったと言い、親の不正なども踏まえて、それをテレビで放映しようとします。
そこで出て来るのが、その少年の親を手助けしてくれていた秘書です。
殺害現場に遅れて登場したために、殺人を止められなかったとショックを受け、入院していた女性教諭。
実は、彼女と少年にはある接点がありました。
ジャーナリストの男性は、少年を追っているうちに、自分が間違った方向へ行っていることに気づき、放映内容が変わってしまうことに落胆します。
自分が真実であると信じていたことが覆され、それでも真実を伝えようと、ジャーナリストの男性は、秘書の男性と秘密を共有しながら、事件の全貌を暴いていきます。
途中で、こんな感じのフレーズが。
「群れの中に緑の羊がいる 全部の羊は緑色であり 全部の羊は緑色ではない」
ちょっとうろ覚えですが、こんな感じのフレーズだったと思います。
女性教諭は、Sメソッドという実験をしていたことも明らかになり、突然病院から逃走します。
そして、真実をある組織(ラガド)に話した後、遺体で見つかることに。
そして、同時期に、クラスの生徒が、一斉にある事実を思い出します。
それこそ、殺害された少女の最後の言葉でした。
最初は、悲劇のヒロインであったと思われていた少女。
でも、実際には、彼女はクラスの中で●●的存在で。
すごく読みやすい本なんですが、ロジックがあちこちに含まれていて、最後まで真実がわかりませんでした。
そういう意味でも、衝撃のラストでした。
「空気を読む」これは、実際には操作されているのではないか?
そんなことも考えさせられる作品でした。
全体が暗いイメージの本でしたが、サブタイトルが格好良くて、すごく本作とあっていたと思います。
煉獄の教室なんて名前が付いていたので、どんな話なのかと思っていたら、思ったよりも悲惨なことが起きていて、そこもびっくりしましたね。
結局は被害者=加害者だったわけで。
いじめによる殺人とも言える、本作中の殺人事件。
実際に起こりえるかのような話で、そこも面白かったです。
さて、今夜も寝る前に本を読もうと思っていますが、後二冊残っているので、どちらを先に読もうかと思案中です。
年末年始は、忙しくて本が読めなかったので、今一気に読んでます。
今度の本も、面白いと良いなぁ。w