読書新聞:読書ってスパイシー!

読書のブログに変更となりました。読んだ本の感想を載せています。

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東野圭吾さんの「人魚の眠る家」を読みました。

 昨夜は、夜眠れず、今朝の7時から1時間だけの睡眠でした。

不思議と眠くないですが、これが続くときついので、今度から夜寝る前の読書はやめておこうかな?何て思ったりもしています。

母と一番下の妹は、逆らしくて、本を読んでいる間に眠ってることが何度も。

私は、本を読むと目が冴えるんですが、家族であっても違うものですね。

それはそうと、感想ですが。

 人魚の眠る家

 

まず、この本は、ミステリーではないです。

テーマは、多分臓器移植についてだと思うんですが、突然自分の娘がプールでおぼれてしまい、脳死状態になる。と言う所から、物語は始まります。

プールの排水溝に指を挟まれ、息が出来なくなり、脳死状態に陥るわけですが、最初は両親共に、臓器提供を拒む姿勢をとります。

決定的だったのは、脳死判定をする直前に、娘の手が動いたこと。

脳死判定を中断し、家での介護に踏み切ります。

夫の会社は、身体障害者向けのマシンを作っていて、それが脳が動かない状態でも出来るのかという、一種の実験も兼ねて、夫は多額のお金をつぎ込みます。

夫人は、夫の社員の助けもあり、娘に筋力をつけさせることを望みます。

脳死状態が二年も続くのは稀なことであり、また、見ているだけでは、死んでいるようには見えず、肌の血色も良くなり、夫人は心安らかに介護をします。

同じ時期に、ある子供の臓器移植のために、寄付を集める方達が出てきて、結果的に、寄付の金額が貯まる前に、臓器移植をするはずだった子供は死んでしまいますが、寄付に参加したある婦人は、脳死状態にある子供が、臓器移植を拒んでいるせいで、日本で臓器移植手術を受けられないということに疑問を投げかけます。

臓器移植のレシピエントがいないせいで、国内で臓器移植が受けられず、死んでしまう子供。

特に臓器移植の子供の臓器が集まらず、結果的に、海外で多額の費用をかけて、手術を受けるしかない現状。

そして、脳死状態にある娘の弟に、異変が現れます。

彼は、姉のことで、友達に苛められるんですね。

母である夫人には、脳死状態であることを認められない。

でも、その価値観を、家族に強要しようとして、弟の誕生日に、夫に詰め寄られます。

そんな夫人は、ある暴挙に出て、警察に判断を委ねます。

その後です。夫人が娘の傍で眠っている時に、娘の声が…

最終的には、娘の脳死状態を認めることになり、臓器移植を願う両親ですが、そのお陰で、ある子供の命が助かり。

臓器移植の問題は、根が深いですが、私が同じ立場なら、どうしただろう?と考えさせられる物語でした。

いくら眠っているように見えても、やっぱりそれは死人と同義なんでしょうね。

でも、ラストが爽やかで、冒頭の少年との出会いは、ああ、そういうことだったんだと思いました。

最終的に、家族全員が幸せになれたのは良かったです。

ミステリー以外も、やっぱり良いものですね。

今日は、何を読もうかな?(*´ω`*)